拝啓 佐藤初女さま
わたしはいま、旧暦元旦の奄美大島で初女むすびをむすんでいます
奄美大島では「ありがとうございます」のことを
「尊々我無(とうとうがなし)」といいます
我を無くして尊い想いで人と出逢いなさい
自分より相手を想う
同時に自分をも大切に思う
“あなたあってのわたし”です、という意味が含まれているそうです
まるで初女さんの生きかたそのものですね
奄美大島では今でも旧暦で暮らしが巡っていて
新月(1日)と満月(15日)はご先祖様にお墓参りをする日
ご先祖さまに手をあわせることは
遠い遠い繋がりの初めの一点に手をあわせること
そういえば
初女むすびもむすぶときの
両の手のひらをあわせる時間も
そんな“はじまり”の点と繋がっているのかもしれません
初女さん
そんな日本の原初の記憶が紡がれているような奄美大島で
「いま、初女さんに逢いたい」と願い集まったみなさんと
輪になり初女むすびをむすびました
おむすびをむすぶのは
何とも奄美らしく
かしゃ(クマタケラン)の葉の上で
奄美大島の離島のお塩で
自家製の梅干しは
練って稗ミキと和えたものも用意しました
「無になりました」
「神聖な気持ち」
「日本のすべていいところが入っている(おむすび)」
「(まるで)初女さんがいるような」
「愛おしい美しい時間」
「若人と仲間入りしてたのしみつつ
このひとときをよき想い出とす」
「おむすびで心もむすぶ出逢いかな」
おむすびの祈り~佐藤初女~
「おむすびを握りながらなにを考えていますか」
とよく訊かれますが
私はなんにも考えていないんです
おいしくなれとも考えない
一粒一粒のお米を生かすように
ただ無心に握っているだけ
十の工程があったら、十のどこにも心を離したくないから
考える余地なんてないんですよ
ひとつひとつの工程に心をかける
それがわたしの祈りです
本当にお伝えしたいのは、おむすびの作り方ではなくて
「信仰とはなにか」ということなのです
集英社/『いのちをむすぶ』より
『尊々我無(とうとうがなし)』の精神で
心を離さずに「むすぶ」
両の手のひらを合わせ
生じることをその温もりから
心を離さない
2009年「岩木遠足」での
初女さんがおむすびをむすぶ姿が
わたしの心に今も生きています
おむすびをむすぶ工程に宿る原初の記憶を
これからも結び続けます
初女さん
「むすぶ」その心を初女むすびに宿してくださり
ありがとうございます
森のイスキアで全国から訪れる人々を迎え
手づくりのごはんを用意し、食卓を囲み
相手の言葉に耳を傾け続けた
佐藤初女さん(1921年~2016年)
九度目の御命日に
ソラトテシゴト
etsuko☆sun
2025.1.29(旧暦元旦)
奄美大島荒波のやどり
アンカリモーレ「初女むすび」ワークショップ
ぃえいちゃんこと香川英子sunの神ミキ振る舞いではじまった祝福の時間
この日集い合ってくださったみなさま
アンカリモーレ主催のアヤコsun
奄美大島とのご縁を繋いでくださったぃえいちゃん
ありがっさまりょうた!
2020年からスタートした「えつこさんの台所」で
これまで沢山の方々と初女むすびをむすんできました
「えつこさんの台所・初女むすび」では
おむすびをむすんだあと静かな時間を持ち
初女さんにむけてお手紙を綴ります
みなさんのお手紙をお預かりし
それぞれのお手紙から
ワンフレーズ ワンセンテンス
つなぎ合わせ
その日その時間だけの
特別なストーリ―を紡いでいます
それを初女BOOK
“いま、初女さんに逢いたい”と題しblogに綴ってきました
これまで開催した初女むすびの会についてはコチラから
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