湧水のまち東久留米に越してきて
3度目の春を堪能しました
これまでは「湧水があるなんてmiracle!!」と思うだけでしたが
湧水に足繫く通ううちに
湧水が人々の暮らしに寄り添うように
絶え間なく湧き出るワケを知りたくなりました
“この大地の下で起こっていること”
武蔵野台地の扇状地のほぼ中央にある東久留米
氷河期に今の多摩川とは別の
古多摩(こたま)川の流れによってつくられた扇状地
古多摩川は何万年もかけて
流れを変えながら
砂と砂利を運び
扇状に「武蔵野礫(れき)層」が出来上がりました
それは5万年まえの出来事
「武蔵野礫(れき)層」の上に
富士山の噴火による火山灰が堆積した
水が浸透しやすい「関東ローム層」があります
そして
「関東ローム層」を通過した水が
「武蔵野礫(れき)層」を流れていくのだそうです
その礫(れき)層の流れが東久留米あたりで急にゆるやかになって
せきとめられるようにして湧水となる…
私が「武蔵野礫(れき)層」の存在と特質を知ったのは
多摩六都科学館の「地球の部屋」の展示
【武蔵野台地と湧水】
館内ガイド「自然の部屋」 | 多摩六都科学館 (tamarokuto.or.jp)
武蔵野台地が扇状地だとわかる
大きな立体地形模型に目が釘付けになり
奥多摩の山頂から東京湾にかけての
美しい扇状の大地の下に
くまなく敷きつめられた礫(れき)層に
水がどくどくと流れているのを想像してしまいました
武蔵野の大地の下を
お山から海にむかって流れゆく
いにしえの名残川をたどる
大きな水の流れがあって
その上で私たちは日々暮らしているのだ
そう思えました
大地の下で起こっていることを知って
この地を吹く風の感じ方も変わりました
お山から海にむかって絶えず吹いている風があるような気がします
東久留米に先史時代の遺跡が多いことも
ゆるやかな地形と豊富な
湧き水があってこそ!
次回は東久留米の縄文時代に想いを馳せます
東久留米の奇跡は続きます
(参考文献:東久留米水と緑の散歩道:東久留米ほとけどじょうを守る会制作・発行)